柔らかな雰囲気があって初めて「身近な街の法律家」と言える

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弁護士

1. 司法書士を目指したきっかけはなんですか?

私が司法書士を目指した理由は大別すると2つあります。2点あって、1つは依頼者の大切な権利が財産の金額によって差別されないようにするため、もう1つは、他界した父との約束を守るためです。

 1つ目の財産の多寡によって差別がないようにとはどのような事かと申しますと、経済的に裕福な方の権利も、社会的・経済的な力がない方の権利も同じはずですが、実際はそうとは限らない現実がありますよね。それに対して私は、声を上げたくとも上げられない方や、法律相談に対して敷居が高いと感じ、相談できずに泣き寝入りしてしまう方のお力になりたいと思いました。

 2つ目については、父と「司法書士として独立開業する。」という約束をしていたからです。

というのも、私は工業高校を卒業し北海道大学の法学部を目指していましたが、1年の浪人時代も実らず受験に失敗をしてしまいました。受験失敗後は、アルバイトをして過ごしていました。あるとき、私の人生を心配した父と私の今後の人生について話し合いをしました。その際の約束が、「司法書士として独立開業する。」というものでした。その後、私は司法書士ではなく、某有名企業の工場の正社員になりその約束をすっかり忘れていました。

 しかし、父が54歳という若さで他界しました。急な心臓病でした。父の死に直面した際、生前の父との様々な思い出が蘇ってきました。その際に、当時の約束を思い出したのです。天国にいる父との約束を守るため、そして、平等な権利の実現を目刺し誰でも良質な法的サービスを享受できる地域社会の実現のために、一念発起し、司法書士を目指しました。

2. 依頼者から相談を受けるときに意識していることや、大切にしていることはありますか?

 一番大切にしていることは、依頼者の方のニーズにあった解決方法を提示することです。まず依頼者の方に丁寧にヒアリングを行います。その中で依頼者が当初ご希望なさっていた手続きではなく他にも解決できる手続きがある場合は、他の手続きについてもご説明差し上げています。それは、依頼者が思い描いている最終的な目標を実現するためには、必ずしも依頼者が当初ご希望なさっていた手続きとは限らないからです。法律の専門家として常に、依頼者にとって最善の選択となるように心がけています。もちろん、依頼者のお気持ちを最優先に考え私の考えを押しつけることは致しません。

 依頼者が知らなかった手続きがあれば、別の手続きをお示しして、選択肢を増やすことで真の問題解決に繋がることが多々あります。依頼者に寄り添い、ますは、親身になってお話を聞くことで依頼者の意向を共有し、問題解決のために一緒に考えご納得頂けるように努めています。

-ご相談の際に雰囲気作りで工夫されている点はありますか?

 相談いただく方から「身近な街の法律家」と思われるよう工夫しています。例えば、「先生」ではなくて名字の「上田さん」と呼んでいただける雰囲気作りを大切にしています。

実は私、「先生」と呼ばれるのがあまり得意ではないんです。

「先生」と呼ばなければならない状況が、敷居を高くしている理由のひとつだと感じています。

名前で呼んでいただき、柔らかな雰囲気があって初めて「身近な街の法律家」と言えるんだと思います。

3.お客様にどういう事務所だと言われることが多いですか 

 優しい・アットホームだという印象を持たれる方が多いようです。士業という業種は、堅くて怖いイメージをお持ちの方が多い中、事務所にいらっしゃって初めのイメージと違った、と仰る相談者の方もいます。

 私自身、先ほどもお話したようにそのような柔らかい雰囲気を目指し、従業員の方にも働いてもらっているので、そのような印象は嬉しいですね。  

                                         

4.現在までで一番印象に残っている案件はどんなものですか?

 死期が近い方からのご依頼で「お世話になっている方に財産を遺したい」と遺言書作成を任せてくださった依頼者の方が遺言を作成した翌日に亡くなってしまったことです。

財産を遺したかった方は、相続人ではなかったため、遺言書を作成しなければその方に財産を遺すことが出来ませんでした。依頼者の最後の意志を実現することが出来たこと、改めて人生の最期に寄り添うという使命を感じ、司法書士になってよかったと感じました。

 一方で、別の遺言書作成のご依頼では、その方も死期が近かったのですが、公正証書遺言作成のため、公証人の先生と病室にて遺言書作成を試みました。ところが体調の波が激しくその時の意志能力に不安があったため公正証書遺言が作成出来ませんでした。

そのため、別の方式の遺言(自筆証書や秘密証書)もしくは、医師に立ち会ってもらい意志能力を担保して、公正証書遺言の再チャレンジを検討していましたが、遺言書作成の前に依頼者が亡くなってしまい、遺言書作成が間に合わなかったということもありました。 

そういった苦い経験から、常にフットワークを軽く、迅速に対応をすることを心がけています。

5.他の司法書士よりもどのようなところに強みをもっていますか

やはり、親しみやすさですね。もうひとつは、フットワークの軽さです。

北海道内各地はもちろん、全国に足を運ぶこともあります。

お客様が求めていることに寄り添うという想いを忘れないよう仕事をしているからこその強みだと思っています。お客様から、ここに来てよかった、ほっとすると言っていただけた時は嬉しかったです。

 他にも取り組みとして、『珍しい』と言っていただけるのはカード決済ができることですかね。カード決済ができる事務所は少ないのですが、若い方はカード払いできて助かったと言っていただけることが多いです。

6.休日はどのように過ごされていますか?

コロナ前は道の駅スタンプめぐり、全国へ旅行が趣味でした。ウィンタースポーツとサイクリングが好きでしてよくやっていましたよ。あと、ドライブをよくするので、洗車も趣味のひとつですね。

 コロナ後は、変わらず洗車と・・・笑 パーソナルジムに通い始めました。

知見を広げるために、読書を以前よりも熱心に行うようになりました。

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